成熟期以降に起きる生理機能の衰えを老化といいます。
老化には酸化と糖化が関係していると言われています。酸化は体の錆びつき、糖化は体の焦げつきとも言われともに体に悪影響を及ぼします。
今回は酸化・糖化の特徴と気を付けるポイントをそれぞれを紹介していきましょう。
酸化には悪い面、良い面がある
肌の老化の原因は『酸化』が7割と言われ体に悪影響を及ぼします。
しかし、酸化と聞くと悪いイメージが思い浮かびますが一概にはそう言い切れません。発生しすぎることが問題なのです。
酸化には活性酸素が関係していて、いろいろな原因で体内に発生します。
紫外線
放射線
タバコ
アルコール
化学薬品
心理的ストレス
活性酸素が多く発生すると、脳や血管、皮膚の酸化細胞へダメージを与えます。がんの発生原因や老化の加速、抵抗力の減退、生活習慣病など様々な機能障害の原因となります。
反面、免疫機能、細胞間のシグナル、伝達など良い働きもあります。
発生しすぎることが問題です。
人間の体には発生しすぎた活性酸素を予防する効果も備わっていて、それを抗酸化酵素といいます。しかしながら40代を境に減少してくると言われています。そのために食品から摂ることをおすすめします。抗酸化物質を含む食べ物の一例としてトマト(リコピン)、ナス(アントシアニン)、緑茶(カテキン)などがあります。肉類にも抗酸化物質は含まれているので積極的に食べましょう。
活性酸素が発生する原因を知る
活性酸素を抑える行動をする
- バランスの取れた食事
- 十分な睡眠
- 紫外線対策
糖化(AGE)
続いて糖化です。あまり聞きなれない言葉かもしれませんが、私たちの身近にあって体に悪影響なものです。肌の老化の原因の3割が『糖化』です。
糖化はAGE(アドバンスド・グリケーション・エンドプロダクツ)とも言われ、たんぱく質・脂肪×糖が結合する化学反応のことです。糖化の種類には100種類以上あるともいわれています。
細胞などを劣化させてしまい肌のシワやシミの原因となったり、さらには内臓にも影響を及ぼし体内組織に作用して多くの病気の原因となると言われています。
例えばパンケーキなども、卵×小麦粉そこに牛乳、砂糖でできており、たんぱく質×糖の化学反応を起こします。
この反応をメイラード反応と言います。
糖化を起こすのは体の中の余分な糖で甘いお菓子やジュース、菓子パンなどの炭水化物を普段からよく食べる人は注意が必要です。
AGEの発生
糖は分解されてグルコースになり体内で使われます。グルコースとは単糖、ブドウ糖、血液を通じて脳や体を動かすエネルギー源として利用される。
糖にも種類があり果糖は(フルクトース)グルコースの数倍~10倍ほどのAGEが発生(糖化)してしまう。
果糖とは果実やはちみつに多く含まれる糖のことで、砂糖の成分のブドウ糖よりもたんぱく質に直接結合してしまう。
果物好きな人にとっては悲しい内容となっています。
中でも冷やすと甘く感じるフルーツには果糖が多く含まれている傾向にあります。逆に冷やしても甘さがあまり変わらない果物は果糖の比率は低めになっています。
果糖多い(冷やすと甘い)
- 梨
- リンゴ
- ブドウ
- スイカ
- ビワ
果糖少ない(冷やしても甘さ変わらない)
- 桃
- みかん
- バナナ
- パイナップル
- 柿
何でも摂りすぎには注意ですので、気を付けて食べるようにできると良いですね。
加えて、血糖値が急激に上がりすぎる食品は血液中に糖が増えるためたんぱく質と反応しやすい特徴があります。
どんな食べ物があるかというとすぐエネルギーになりやすい、ご飯・パン・果物・砂糖などの炭水化物の多い食事です。
GI値(グリセミック指数)で血糖値の上昇度合いを間接的に数値化したものがわかります。
糖化につながる意外と知らない調理法
調理法によってAGEが高くなることがわかりました。
その調理法とは高温で調理するです。
例えると鶏肉の場合では茹でるより焼くほうが6倍、揚げた場合は10倍ほどAGEが高くなるとも言われています。
体には揚げ物は控えたほうが良いと言われる理由の一つとして糖化があるのです。
AGEを下げるには
AGE(糖化)を抑えるために摂りたい食品があります。
- 抗酸化物質
- アルファリポ酸は抗酸化物質を多く含む。葉物野菜やトマトなどに多く含まれている
- 低GIの食品
- 精製されていない食品。玄米、全粒粉など
- ビタミン・食物繊維
これらを積極的に摂ることによって体の糖化を抑えることができるのです。
まとめ
体に起きている老化の原因には『酸化』と『糖化』が原因があると述べました。それぞれの原因には私たちの日常生活に密接に関係しています。それらを防ぐにはバランスの取れた食事、規則正しい生活など気を付けるポイントがあります。何も気にせずに生活していたら、酸化、糖化の影響を受けてしまいます。
ただし、生活習慣の見直し、食事を改めることで身を守ることも可能です。
私たちが若々しく、エネルギーに溢れている元気な体を維持するためにぜひ参考にしていただけたら幸いです。
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